本の紹介:『表装上達レッスン 掛軸 作品の魅力を引き立てるコツ』
本の紹介:『表装上達レッスン 掛軸 作品の魅力を引き立てるコツ』
いつも大変お世話になっております、サンコー商事です!初めての試みとなりますが、書籍のご紹介と、私なりに思ったことをまとめてみました。この本は掛軸表装に関する技術書です。そのため、一般の方には少し専門的かもしれませんが、押し花や写真、ポストカードなど、さまざまなものを掛軸にできるということを知っていただきたく、紹介させていただきます。
感想
この本を手に取った理由は、表具技術全般について再確認すること。特に自社のやり方を見直すべき点がないか確認するためでした。伝統を守りつつも、常に変化と革新が求められることを改めて感じました。
特に心に響いたのは、“床の間=掛軸”という固定観念からの脱却が求められているという点です。現代の住宅事情では床の間が減少しており、その中で新しい掛軸のあり方を模索する必要があります。昔ながらの伝統を大切にしつつも、洋間などの床の間のない家庭でも飾れる掛け軸を作り出すことが、今後の表具業界にとって重要な課題だと感じました。
また、掛け軸が持つ本来の意味―心の安らぎや家族の健康、成長を祈るという想い―が時代とともに薄れつつあるように感じます。掛け軸は単なる装飾品ではありません。心を込めて飾り、その背後にある深い文化や意味を感じ取ること。この、目的を持って美術品を飾る文化を、現代の住宅環境にも合う形で伝統を守り続けることが重要だと感じました。
今後の展望
サンコー商事は「美術で人を繋ぎ、文化を伝承する」という理念のもとに活動しています。床の間が減少しても、掛軸を飾る文化をしっかりと次の世代に伝えていきたい。そこで、私たちにできることは何か?新しいスタイルの掛軸を生み出すことが必要だと痛感しました。また、掛軸そのものの面白さや奥深さをより多くの人々に伝えていくことが、今後の課題です。今後、サンコー商事の商品やサービスにこの知見を活かしてまいりますので、どうぞご期待ください。
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